高千穂河原から高千穂峰 10:40−12:40(途中昼食) 2.3km 
 故宮跡の登山口から石畳の階段が終わると赤い火山礫の登山道になる。暫く歩くとお鉢の赤い急斜面が眼前に現れる。高千穂峰登山最初の難関だ、急で滑りやすい。長距離を歩いた後の急斜面は辛いが、給水し気を引き締めて登りを開始する。いつもよりペースが落ちてる。杖をつき一歩一歩、慎重に登る。小学生が軽々と私を追い越し登っていく。子供は強いと思いながらも「縦走中でなければ負けないぞ」と、変な競争意識が芽生える。小学生に「早いな何年生か」と聞くと「六年生です」と元気な返事が返ってきた。
 11時30分、あえぎあえぎお鉢に着いた。25分間の火山礫との闘いであった。お鉢から白い噴煙が上がってる。10月に登ったときより噴煙が多くなったような気がする。お鉢の底にいたずら書きが見える。立ち入り禁止区域でいたずら書きとは情けない登山者もいるもんだ。恥ずかしい風景だ。

眼前に迫る赤い登山道/ガレ場を登る登山者/お鉢の噴煙
 お鉢で休憩し、馬の背は、河原からの登山道で、唯一ほっとする区間である。馬の背の坂道で筋肉痛のため左太股がつった感じがする。やばいと思いながらなおも歩くが、痛みがますますひどくなる。馬の背を下るとガレ場の急斜面が眼前に迫ってくる。相変わらず太股が痛い、無理はいけないと思い、昼食タイムをとり様子をみることにする。

馬の背/昼食地点から/最後の難関のガレ場む
 いつものことであるがおにぎりが旨い。熱いお茶も格別の味がする。遠くに韓国岳が見える。登り初めて5時間30分まずまずのペースである。残り6km、高千穂峰山頂の日章旗がなびいている。たくさんの登山者が山頂を目指して登ってる。あのガレ場の登りに足が耐えられるか心配になる。
 ここのガレ場はジャリ場だ、火山礫が砂利のようになり、段差工も壊れているので滑りやすく、油断すると転落の危険性がある。慎重に登る必要がある。
 昼食タイムで疲労が回復し足の痛みもなくなった。気合いを入れて登り始める。振り返ると馬の背に40人くらいの団体が登っている。今日の高千穂峰は都会なみの混雑だ。ジャリ場の急坂を慎重に登る。足の痛みは全然ない、不思議に軽快に登れる。12時40分山頂着。22分間のジャリ場との闘いであった。山頂は沢山の登山者で、ゆっくり座る場所もない。風景を撮影し、早々に退散することにする。
 小学生の家族が弁当を食べている。あいさつをすると「おじちゃんチョコレート食べますか」と小学生がチョコレートを差し出したので、「ありがとう」とチョコレート受け取った。お礼にチューインガムをやると「ありがとう」とうれしそうに家族みんなで食べていた。12時53分、5km先の霧島東神社登山口を目指して出発。

山頂/霧島連山/高原方面